第3試合 無差別級戦68kg以下契約/5分2R
×高森啓吾(1R 0分18秒、KO/スタンドのパンチ)ハー・スン・ジン○

この無差別級は、今、パンクラスの中で新たに注目を占めつつあるクラスの試合です。MEGATONの高森選手、韓国から格闘技留学をしながらのハー選手。共にパンクラスのデビュー戦です。そしてもう1つは、120kgの高森選手に対して約94kgのハー選手がどう闘うのかなというような、注目しようとすれば、いくらでも注目出来るような面白いカードだなと思っていました。試合は1R0分18秒という久しぶりの秒殺劇でした。開始直後の左フック、これで決まってしまったと言っても過言ではありません。パンチの方は、物凄く切れのある左フックが視界の外から入って来たのではないかと思います。そのダメージがあったところに細かいパンチの繋ぎ合わせと、膝蹴りによって18秒の秒殺劇となりました。私の資料によると、ハー選手はパンチより蹴りが得意であったと聞いています。その得意な蹴りが出ることなく終わったことに並々ならぬ潜在能力の高さというものを感じました。

共に初出場ですが、自分より25kg以上重い相手が構えたとしたら中々自分から前へは出難いものです。パンクラスはテークダウンが許されるルールですから、それは余計にです。これが普通の打撃の試合であると、回ったり、後ろに下がったり、細かいジャブを打ったりという事が許されますが、テークダウン・グラウンド・組み付きのある試合になると、中々自ら前進するのは難しいです。が、上手くサイドステップしながら、左フックを合せて、それからコンビネーションを駆使して、相手のダメージを見ながら小さく前へ繋げていったところに、格闘センスが窺い知れて、強い選手だなという印象でした。これが正しい判断なのかが、今後2試合、3試合と経過した時点で評価が変ると思いますが、大変楽しみな選手がまた1人登場したのではないかなと思います。楽しみです。高森選手は良い所がありませんでした。ファーストコンタクトで良いところを取られてしまいました。今回の反省を元に、今度はプレッシャーの十分効いた大型の試合をしてもらいたいなと思っています。

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