第2試合 ウェルター級戦 5分2ラウンド
×飯田崇人(2R 5分00秒、判定/0-3)野沢洋之○

大変オーソドックスで気持ちが前に出ていく飯田選手に対して、冷静でクールな試合をしながらも集中力のある野沢選手の試合でした。私はこの試合で一番目を引きつけられたのは、野沢選手の左手の組手の強さです。この試合はそれに尽きると思います。野沢選手の左腕は、組んでも打撃でも相当コントロールが利きます。ですから左手で飯田選手を捕らえてしまうと、スタンドでも野沢選手は右が十分フリーになります。左手1本で飯田選手をコントロール出来たという事で、野沢選手の右が生きた事になりました。飯田選手がそれを嫌がった離れ際も、もう1度左で追いかけて前に出ています。相手をホールドして良し、離れて殴って良しという左の強さが、終始野沢選手の試合の優勢を決定付けました。

飯田選手も大変粘りました。1ラウンドも、不利な体勢でも下で粘ったのですが、いかんせん正直過ぎました。野沢選手の左が強ければ、逆にその左手を殺していく闘いの工夫が欲しかったと思います。良い試合でした。

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