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■ 第2試合 フェザー級戦 5分2ラウンド ×砂辺光久(1R 3分52秒、反則勝ち/後頭部による頭突き)亀田雅史○ 選手のプロフィールを見ていて、ちょっと「オッ!」っと思ったのは、砂辺選手が今回59.7kg、約60kgと体重を少し上げて来たことです。かねてから彼の課題でもあったウェートが軽すぎる事、パワーと体の強さと言うのも、それも技術ですよという事で、それを日常の中で体重を増やして来て、体付きも少し変ったかなと思いました。 コブラ会の亀田選手は基礎も出来てるし、やはりハートの強い選手ですから、技術もしっかりしているという事で、どういう展開になるのかなと、一つ楽しみなマッチメークでした。序盤は期待にそぐわず、亀田選手がどんどん仕掛けていきました。お互い技術がありますので、決め所を上手く捌きながら、攻防をしながらも、亀田選手がやや試合を動かしていく展開でした。ニュートラルのコーナー際、砂辺選手のバックを取った形で、亀田選手が試合を動かしていたのですが、砂辺選手が亀田選手の腕を上手く固定した後、砂辺選手がそのまま立ち上がり、おぶる形になりました。そこから実に上手くブリッジをする様な形の中で、砂辺選手はバック転をしました。その勢いで亀田選手が後頭部からキャンバスに落ちて頭を強く打ち、大きなダメージを負いましたが、厳密には、先ず両選手が倒れる前に砂辺選手が後ろに首を振った際、砂辺選手の後頭部が亀田選手のアゴに当たっています。その時点で亀田選手は意識朦朧となっていて、故意か否かは別として、それを後頭部に因る頭突きとレフェリーが判断しました。あくまで偶発的で、アクシデントですが、頭部への頭突き攻撃という事で、それで砂辺選手の反則が取られたのです。その後、頭を強く打ったダメージというのがすごく大きく、試合続行不可能というドクターの判断で、亀田選手の反則勝ちという形になりました。これは明らかに折橋選手の反則とは趣が異なります。9割9分はきちんとした技として成立していて、そのダメージも大きいが為に、亀田選手が試合再開出来なかったという事実があります。ですから半分KOです。但しアクシデントで頭と頭がぶつかってしまったという事で、結果として、表面上起こった事実だけを審判団が取る形で、砂辺選手の反則負けでした。亀田選手の中にも、確かに頭突きも当たったけれども、それよりもキャンバスに打ちつけられた事の方が、事実として大きいなというのがあると思います。試合をビデオや番組で見る機会があれば判りますが、倒されて試合が止まった直後に、亀田選手は鼻や顔を押さえていません。後頭部を押さえてます。という事はどこにダメージがあるのかという事は、あからさまに判る事です。 そういう意味では亀田選手も不本意だったろうし、砂辺選手も不本意だったと思います。砂辺選手が「もう1度やらせて下さい」とリング上からアピールしてましたが、正にもう1度、遺恨を残さない形の仕切り直しで再試合が見てみたい、そんな1戦でした。 >>> N E X T |