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■ 第5試合 ウェルター級戦 5分2ラウンド ○アライケンジ(1R 5分00秒、TKO/ドクターストップ)男!徳岡× アライ選手は大石選手の代役という形での参戦になってしまいしたが、アライ選手は徐々に自分の闘いのイメージを掴めて来ているなという感じです。一時期、立ち技の打撃というものに凄く傾倒し過ぎてしまい、却って体がバラついている様な、試合にならない状態が凄くありました。それに対して今回は、スタンドレスリングという基盤の中で、どう闘っていくのかという形が、テーマとして見えて来たところに、ここのところのアライ選手の進歩、上達振りが窺え知れました。それに対してパンラスデビュー戦という、男!徳岡選手。タフな試合をしてたと思います。1R中に、結果的にいうと左目尻、眉の所をアライ選手のストレート気味の右フックか何かでザックリ切りました。傷口の幅としては2.5cmぐらいでしたが、深く切れ、骨膜まで達し、その時点で出血量からすると、出来なくはありませんが、そこにもう1度パンチが当たったりすると、肉が裂けていきます。そういう事を懸念すると、1Rを採点するならば、その時点で採点の差はありましたので、ここはケガの重さも考えドクターストップとなりました。 徳岡選手は運が悪かった言えば、運が悪かったです。アライ選手はここのところ調子が良いですから、そういう意味では、彼も序盤から様子を見ないで仕掛けて来るタイプですから、仕掛け、懐に入り、入っても打ち合い、そこから倒して来るタイプの選手ですから、そういう意味では懐に入って来る時に、ちょっと対処し難かったと思います。そういう意味では、アライ選手の良い時に対戦が決まってしまった所に、デビュー戦としては、ちょっとハードルが高かったかなという所がありました。ただ、その中で、男!とリングネームに付いているだけに、あれだけインサイドで打ち合いながら、パンチを返して行く事は、並大抵では出来ない事です。あれだけパンチを貰い、それでいながら、ある程度アライ選手に恐怖感を与える様なパンチを返しているという所に、私は非凡なものを少し見ました。そういう点では冷静に打ち合い、きちんとそこから組み合う事が出来たならば、もう少し違う展開になったと思います。ですから、こうした実戦を経験していく間に自分の闘い方の景観、相手をどうやって試合中見て、距離感を保つという様な、そういう、いわゆる間合いというものが、もう少しリアルに感じられると、彼としては面白い試合が出来るのではないかなと思います。 アライ選手は良いとは言え、途中で大振りと肩の力が入り過ぎて、自分でスリップダウンするケースが2回ぐらいありました。自分でバランスを崩すという形では1Rに3回程ありましたが、これは多過ぎです。これがアライ選手よりも試合巧者の相手であれば、そこから一気にひっくり返されてしまう様なリスクを犯していますから、そこの部分では、もうそろそろ舞い上がって試合をしない様にしないと、今度はもう2ランク上には行けません。クールで熱い闘いが出来る男だと思いますから、そこがアライ選手の次なる目指すところとして、また新しい試合の形を作って貰いたいなと思います。 >>> N E X T |