10月12日(火)の後楽園ホール大会で、和術慧舟會 東京本部の岡見勇信選手との対戦が決定している石川選手ですが、今回のVS岡見戦のお話をうかがう前に、先ずは前回の試合、6/22後楽園ホール大会でのVSネイサン・マーコート(ハイ・アルティチュード)戦に関していくつかお聞きしたいと思います。対戦相手のマーコート選手は、過去にGRABAKAジムの方でも練習していて、何度か一緒に練習したこともあると思いますが、実際にリングの中で闘ってみての印象はどのようなものでした?
石川英司:まぁ、やっぱり強かったですね。試合中、自分の精神状態がいっぱいいっぱいだったので、やっぱりそれ以前に闘ってきた選手と比べたら、余裕がなかったですね。あとは・・・やっぱり悔しいですよね。今も。良い試合をしたってことで終わってますから。あそこで勝つのと引き分けるとでは、やっぱり大きな差ですよね(※試合結果は5分3ラウンド、フルタイム判定でドロー)。あそこで勝ってれば、また違う道が出来てたと思うし。まぁ、今さら言ってもしょうがないですけど、ホント悔しいっていうのがありますね。

以前に練習で手を合わせた時の印象と、実際に試合で感じた印象とでは、何かギャップはありました?
石川英司:ん〜、特にそういうのはないですね。

試合内容に関しては、試合前にご自分で立てていた作戦通りに進めることが出来たのでしょうか?
石川英司:出来ましたね。これは佐々木(有生)さんに言われたんですけど、1ラウンド目は凌いで、2ラウンド目で上をとる。で、そこで僕は殴れるから、パウンドが出来るから、そこで殴って、3ラウンド目は投げ合いになるだろうから、どこかでまた上をとって、そこでまた殴ると。ホントその通りの展開になって、自分でも驚いてるんですけどね(笑)。まぁ、でも、以前に練習したことがあるっていうのが一番大きいですね。

試合中、2度ほどマーコート選手のスリーパーホールドが決まりかけて、でも、上手く脱出に成功しましたけど、防ぎ切った時のお気持ちってどのような感じでした?
石川英司:かけられてる時は、「落ちるまでタップしないぞ」って思ってましたけど(笑)。

「ヤバい!」って意識はありました?
石川英司:それはありましたね。2回目の方がありましたね。「入ってる入ってる」って感じで。でも「まだまだ」って。あの〜、やっぱりチョークをかけてて、それが入らない時ってわかるんですよね。かけてる方は。「これ以上やっても入んないな」とか。だからそこで向こうが諦めたのかも知れないですね。根負けしたって言うか。我慢比べじゃないですけど。

逃げ切った時の瞬間ってどうでした?
石川英司:ん〜、「逃げた!ハイ、攻めよう!」って感じですね。もう、すぐ頭を切り替えて。「あ〜良かった」なんて思う余裕がなかったですね。「上になんなきゃ!」って。

昨年7月にインドネシアで行われた大会で、過去に一度だけ外国人選手とは対戦していますが、パンクラスのリングでは初のVS外国人選手で、その選手がミドル級の王座を2度獲った実力のある選手ということで、結果としてはドローでしたが、互角の試合を展開したことが自信には繋がっていますか?
石川英司:そうですね。まぁ、あれだけ出来た、ネイサンに対してあれだけ出来たってことで、それはありますね。自信にはなりますね。

VSマーコート戦で、ご自分的には何が一番良かったですか?
石川英司:何だろうな・・・? スタミナですかね。やっぱり攻め続けられたっていう。3ラウンド、ネイサン相手に。まぁ、スタミナで勝ったっていうのはあると思うんですよ。それが一番あると思うんですけど。やっぱスタミナは最大の武器ですからね。はい。



わかりました。では、自信に繋がったというVSネイサン・マーコート戦を経て、7月の後楽園ホール大会では、【パンクラスvsチーム・グレイシー 3vs3 対抗戦】でのVSジョー・ダース(ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミー)戦に臨む予定でしたが、残念ながら練習中のケガにより、欠場ということになってしまいました。確か7月の前半に欠場の発表があったと思いますけど、3ヶ月近くが過ぎた現在、ケガをした箇所の状態はいかがですか?
石川英司:いや、もう全然。バッチリです。

不安はありませんか?
石川英司:ないですね。

では、そのケガもすっかり完治して、今回臨むVS岡見勇信戦ですが、現在発売中の『格闘技通信2004年10/23号』(株式会社ベースボールマガジン社)さんや『ゴング格闘技2004年11月号』(株式会社日本スポーツ出版社)さんの方で既にいろいろお話ししていらっしゃるので、ここでは軽く、いくつかご質問させていただく程度にします。先ずは岡見選手の印象について教えて下さい。
石川英司:ん〜、背が高い。あと、手足が長い、リーチがあるって感じですかね。

岡見選手の試合をご覧になったことはあります?
石川英司:『PRIDE 武士道』(今年2月・横浜アリーナ)かな? それぐらいですね。

『武士道挑戦試合』のVS桜井隆多戦ですね。
石川英司:そうですね。あの時、郷野(聡寛)さんが出てたんですよね(※マウリシオ・ショーグン選手と対戦)。

【岡見VS桜井】戦をご覧になって、どのような選手だと思いました?
石川英司:殴るの上手いなっていうのがありましたね。

今回、石川選手と岡見選手、お二人ともパウンドが上手ということで、お二人のパウンド対決というのが一つの見所だと思いますが、その点に関してはいかがですか?
石川英司:ん〜、でもまぁ、パウンドの技術に関しては向こうの方が上なので・・・。まぁ、パウンドだけでなく、僕の攻める姿勢を見て欲しいなっていうのがありますね。その中で・・・向こうが嫌がる顔とかを見て下さい。僕が上になって殴るので。一本を狙いますけど、とにかく15分間攻め続けて。まぁ、向こうは僕のことをナメてると思うので・・・僕の強さを知らしめたいと。

岡見選手から、「石川選手と対戦したい」という発言があったことに対してはいかがですか?
石川英司:いや、嬉しいですね。対戦したいって言われるのは光栄なことなので。岡見選手も強いし。まぁ、明からに自分よりも弱いって思う選手から言われるとムカつきますけど(苦笑)、岡見選手に関しては、ホント光栄ですね。

対戦したい相手に名前が挙がる、つまり追われる立場になってきたっていうことだと思いますが、その点に関してはいかがですか?
石川英司:いや、まぁ、それに関しては、僕はいつでも挑戦者、チャレンジャーでいたいっていうのはありますね。守りに入らず、ず〜っと攻め続けていたいですね。何年経っても。

では、これは『ゴング格闘技』さんに掲載されている岡見選手の発言ですが、「石川選手の寝技はだいたいわかってます」と。この一言に対して。
石川英司:そりゃそうだろうなって(苦笑)。まぁ、僕も20ちょっと試合をやってきてるので、それで僕の寝技とかをわかってない方が馬鹿ですよね。菊田(早苗)さんにも言われましたけど、やっぱりこの先研究されてくるだろうし、GRABAKAの先輩たちは研究されながらも勝ってきてるし。だから、それはもう全然わかってるんじゃないですかね。ただ、実際に体験させてやるって感じですよね。ん〜、そんなこと言って、やられたらどうしよう(笑)。

・・・(笑)。では、もう一つ、『ゴング格闘技』さんに掲載されている岡見選手の発言ですが、「自分の理想とするスタイルに近づけば、普通に勝てる試合だと思ってます」と。この発言に対してはいかがですか?
石川英司:そうだな〜・・・僕もやるべきことをやれば勝てると思いますから、それはやっぱり・・・良い心構えじゃないですかね。

気にしないと。
石川英司:全然してないですね。

今回のVS岡見戦で、石川選手がご自分の中で大切にしたいと思っていることはどういうことでしょうか?
石川英司:やっぱりいつもと変わらず・・・ん〜、試合に対するモチベーションとか、自分のスタイルっていうものを大切にいきたいですね。

「ここだけは譲れない」っていうこととかはありませんか?
石川英司:まぁ、僕が上になったら、上になった時は、彼の顔はこうなるんじゃないですか(※顔が腫れる仕草をしながら)。そこまで殴り続けます。はい。止めを刺します。

では、VS岡見戦に関しては最後のご質問です。今回が初のことだと思いますが、メインイベントの赤コーナーということで、登場が本当に一番最後になります。その点に関してはいかがですか?
石川英司:ん〜。お願いします。皆さん、会場に来て下さい!(笑)。

・・・(笑)。では、今後のことに関して一つだけ。今回のVS岡見戦に勝利して、『PRIDE武士道』さんへの出場をアピールしたいとのことですが、『PRIDE武士道』さんのリングで闘いたい選手って具体的に誰かいますか?
石川英司:ん〜、この選手っていうのは具体的にはないんですけど、やっぱりシュート・ボクセの選手とか、ブラジリアン・トップ・チームの選手とか。ただ単純に強い選手と対戦したい。それだけです。

『PRIDE武士道』さんのリングで、何をアピールしたいですか?
石川英司:今の段階で僕の実力とかっていうのは、ちょっとおこがましくて言えないので・・・。まだ恥しいし(苦笑)。あの〜、GRABAKAで一番下でやってて、でも、一番下でもこんな選手がいるんだよと。これだけレベルの高い軍団なんだぞって。そういうのをちょっと観て欲しいですね。



わかりました。では、ちょっと石川選手ご自身のことから話題を変えて、GRABAKAの先輩、郷野選手と三崎(和雄)選手に関して。両選手とも、11月7日(日)の東京ベイNKホール大会への出場が決定していますが、このお二人の試合を石川選手はどうご覧になるのか? 先ずは、三崎選手とネイサン・マーコート選手との第5代ミドル級王者決定戦から。
石川英司:もちろん和雄さんの勝ちじゃないですかね。ん〜、後輩だからとかじゃなくて、別に普通に勝つと思いますよ、僕は。

勝つとしたら何で?
石川英司:やっぱり打撃でダメージを与えて、最後は寝技じゃないですかね。絞めなり関節なり。ホント普通に闘ったら全然勝つと思います。

最近の三崎選手の、ジムでの様子はいかがですか?
石川英司:調子良さそうですね。はい。

では、次に郷野選手。8月の『U.F.C.』での激勝も記憶に新しい、本当にメチャクチャ強いデビッド・テレル選手(シーザー・グレイシー・アカデミー/ライトヘビー級4位)との対戦が決定しましたが、この一戦に関してはいかがですか?
石川英司:ん〜、このカードを聞いて思ったのは・・・やっぱりテレルって世界のトップクラスですよね。この間の『U.F.C.』の試合も僕は見たんですけど。まぁ、そういう選手と対戦する・・・2月の『PRIDE武士道』ではショーグンと試合して、その前には(ニルソン・デ・)カストロとか。で、やっぱりすごい強いですよね。何が強いって、精神的に・・・本当にレベルの高いところでやってるなって思うし。僕もこれから勝って行ってドンドン上に行けば、そういうのが当たり前になってくるだろうし。それは郷野さんにも言われてますけどね。「それが当たり前になってくるんだよ」って。「キツい闘いが増えるんだぞ」って。だからホント勉強って言うか・・・見習うって言ったら変ですけど・・・。やっぱりスゲェ〜なって。もちろん僕は郷野さんの勝ちを信じてますけどね。勝ちを信じてるし、それ以前に郷野さんのそういう姿勢を見て勉強してますよね。はい。

試合自体はどういう展開になると思います?
石川英司:やっぱり打撃じゃないですかね。郷野さんは。打撃でリズムをつくって、最後はKOと。まぁ、向こうは突っ込んで来ると思いますけど。

では、11月7日に大一番を控えたその先輩お二人に、石川選手から何かエールを贈っていただけますか?
石川英司:ん〜、やっぱり僕は勝ちを信じてるんで。郷野さんも和雄さんも。で、僕が力になれる部分は少ないんですけど・・・少ないけど、出来る限りのことはやりたいですね。

「協力します」と。
石川英司:させていただきます。はい。

「勢いをつけるために、岡見選手にも勝ちます」と。
石川英司:それはもう、もちろん勝ちます。はい。

わかりました。では、もう一つだけ。山宮(恵一郎)選手がGRABAKAに移籍してからもうすぐ一年が経とうとしてますけど、最近の山宮選手の様子はいかがですか?
石川英司:あの〜、“絶倫王”こと山宮さんは、ホントもう・・・(笑)。まぁ、数ヶ月前ですけど、この間も一緒に海とか行ったりして。もう、すっかりGRABAKA色に染まってるんじゃないですかね。あとは・・・まぁ、期待してた以上に○×いなと(笑)。

・・・(笑)。山宮選手の次の試合がまだ決まってないのですが、今後の山宮選手に何か応援メッセージをお願いします。
石川英司:この間、今度渋谷に一緒に行くって約束をしたので、試合が終わったら是非一緒に行きたいなって。やっぱり約束は守らないといけないし(笑)。

渋谷。渋谷のどの辺ですか? 渋谷って言ってもいろんなモノがありますけど。
石川英司:(※近くにいた山宮選手に向かって)あれ! 山宮さん、これは言っても良いんですか?(笑)。まぁ、より仲良くなろうって(笑)いう、山宮さんからのメッセージだと思うので(笑)。まぁ、僕もそれを山宮さんから誘われたら断れないので(笑)。

・・・わかりました(笑)。では、これで最後です。今回の石川選手の試合を楽しみにしていらっしゃる皆さん、そして石川選手を応援していらっしゃるファンの皆さんにメッセージをお願いします。
石川英司:え〜、これは何回も言ってるんですけど・・・どこに行っても誕生日、誕生日って言ってるんですけど(笑)・・・。10月12日、試合の日は僕の誕生日なので(笑)。まぁ、ホント、気持ち良く勝って。もう1年近く一本勝ちがないので、攻め続けて止めを刺して、ここでビシッと一本勝ちします。一本を狙います。で、次に向けた大きなステップにしたいです。



石川英司選手database