第6試合 ミドル級戦 5分2ラウンド
ランキング1位
竹内出
(SKアブソリュート)

梁正基
(スタンド)
1R 5分00秒、TKO(ドクターストップ)/左肩の負傷
■竹内出(81.9kg) セコンド:松本天心、和田拓也
■梁正基(81.9kg) セコンド:所英男
レフェリー:廣戸聡一

お互いのキャリアから考えると、竹内選手、梁選手、それぞれに楽しみな選手で、このミドル級のカードも注目していました。試合は1ラウンド終了時点で、梁選手の左肩負傷に因るドクターストップで、竹内選手のTKO勝利でした。竹内選手はここのところ凄く安定していて、一時期よりも粘りのある試合をするようになりました。梁選手は思い切りの良い攻撃が特徴で、動きも大胆ですが、その梁選手が試合前に審判団を尋ねて来て、左肩の負傷を訴え、体を診てもらいたいということでチェックをしました。症状は言えませんが、大きな怪我をしてました。その対処にしても不適切な処置が為されていて、相当なダメージがありました。会場、映像等でご覧になったファンの皆さんはテーピングをしているのがわかったと思いますが、そのテーピングは私がしました。状況を把握して、ドクターと連携して確認を取りましたが、試合出場をどうするのか?というぐらいの損傷でした。ですから梁選手には、試合中にテーピングが外れ、再度施さなくてはならない状況になってもそれは付け直せないし、それに伴う状況が芳しくないとこちらが判断すれば、ドクターまたはレフェリーストップもありうると言う事を試合前に伝えての開始のゴングでした。

その中で梁選手は、一生懸命工夫をして闘っていたと思います。ただ、その様な事では、今の竹内選手には勝てません。竹内選手は、要所を要所を捉え、無駄に動かず、自分のペースで図っていきました。梁選手はグラウンドの攻防でダメージが表出した様で、2ラウンドに向かうインタバールの間で、きちんとした状態で試合を行なえないという事をドクターと審判団が協議をして、ドクターストップになりました。当人は「やります」と言いましたが、ファイティングポーズが取れないのですから、何が出来るのか?という事です。梁選手にはコーナーで、「試合続行は相手に対して失礼だ」という事を伝えました。どこがどうであれ、それなりのコンディションを作り出場しなければなりません。試合前に腕が全く上げられない状態で、取り敢えず動かせるようにはしましたが、怪我を負ったのは何週間も前の事なので、その間にケアーをしなければいけません。せっかく竹内選手が良い状態で迎え撃ってくれているのですから、戦力不足では相手に対して失礼です。ましてやファンの方々は、お金を払ってまでそんな試合は観に来たくありません。梁選手のファンの皆さんは応援したいかもしれませんが、竹内選手のファンの皆さんは、思い切りの良い試合を期待してしまいますから、それを快くは思いません。そういう意味で選手の皆さんは、自分のコンディショニングをしっかり考え、管理して、試合に出場しなければいけません。竹内選手としては、凄く良いコンディションで臨んで来てましたから、不本意な試合になってしまったかもしれません。選手の皆さんは、きちんとコンディションを整えて、試合に臨んでもらいたいなと思います。

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