第6試合 ライトヘビー級戦 5分3ラウンド
ランキング5位
ケステゥシャス・アルボーシャス
(ラトビア士道館)

佐藤光芳
(パンクラスGRABAKA)
3R 4分59秒、KO/グラウンドのパンチ
■ケステゥシャス・アルボーシャス(88.8kg)
■佐藤光芳(89.9kg) セコンド:菊田早苗、佐々木有生
レフェリー:和田良覚

結果が出たのが、3R4分59秒、最後のKOパンチは戦慄の走るようなマウントパンチ1発でした。足関節を取りに行く流れの中で、佐藤選手が背中を見せる形になった瞬間、フック気味に打ち下ろされたパンチで、1発で失神してしまいました。その後2、3発ほど入ってしまいましたが、ライトヘビー級ぐらいになると、ワンパンチで決まってしまうので本当に油断ならない闘いとなります。逆に言うと残り30秒、10秒となると、多くの日本人選手は、あ〜判定だなと、何となく思ってしまう運びが強く感じられますが、外国人選手という訳ではありませんが、最後の1秒まで倒しに行く、勝負ではなく、倒すか/倒されるか、という感覚を持っていた分だけ、士道館の武道の強さ、心、だったと思います。ルールに慣れ親しんでしまうと、判定でも勝ちは勝ち、負けは負け、という、勝った負けたの戦歴に終始してしまうと思います。しかし、そこには闘い方があったり、闘う姿を見てもらうというものがあったとするならば、残り1秒でKOするというハートの強さ、倒すという姿勢がそこにはありました。前回の渡辺 大介戦よりもグラウンドが上手くなり、研究も十分しているし、前回の間合いが遠かったパンチ、キックを、今回は詰めて来ていましあ。そういう意味から練習をきちんとしての試合という事で、アルボ-シャス選手は確実に進化していると思います。あと2、3戦で手におえない選手になって来るのではないでしょうか。佐藤選手は序盤、体を上下に振ってみたり、出入りをしてみたり、微妙に変化を与えながら、足関節で1本を取りに行こうという、自分のペースを作っての闘い方でしたから、それに終始しての結果なので、大きく劣るというのではなく、この試合は潔く、取られたという結果だったと思います。ですからやろうとしている事自体が空回りだったとは思いません。それを踏まえて次の試合に生かして、次は油断の無いように行ってもらいたいと思います。恐ろしい試合でした。

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