第5試合 ライト級戦 5分2ラウンド

武重賢司
(パンクラス稲垣組)

五十里祐一
(パンクラスP's LAB東京)
2R 5:00、判定/0-1
判定:和田良覚(20-20)梅木良則(18-20)岡本浩稔(20-20)
■武重賢司(68.9kg) セコンド:稲垣克臣、藤原大地
■五十里祐一(68.4kg) セコンド:北岡悟
レフェリー:小菅賢次

パンクラスの東西対決という形になり、判定は0-1-2の引き分けでした。試合は武重選手が打撃等で相手を追いかけて行く形でしたが、五十里選手が出入りを上手くしながら、いい形で自分のポジショニングをとっていました。出するところは組んだ後の、組んで立っている位置です。それが大変良かったです。武重選手もレスリング出身ですが、少し組み負け気味というか、押し込まれ気味になりました。ですがそんな中でも経験値を積んでいますし、身体能力も高いので、フロントチョークであるとか、膝蹴りであるとか、ショートレンジでのショートアッパーという武器を駆使しながら、ペースを崩して行こうとするのですが、五十里選手もそれを十分受け切っての攻撃で、どんどん前に出て行ったところでの部分では、本当に互角の試合だったと思います。
両選手良く練習をしています。ただお互い、勝負するラインが直線的でした。お互い正面に立ったら、その正面のライン上でしか闘えていませんでした。それがもったいないなと思いました。あれだけのスピード感とバランス感覚があるのならばもうちょっと左右のワイドな闘い方をして欲しかったです。“良い角度”とよく言いますが、パンチや攻撃には角度が必要です。その角度というのが間合いの本当の正体です。距離ではありません。遠い間合い、近い間合い、と言っているようであれば、間合いを解っていない事です。近かろうが、離れていようが、くっついていようが、間合い、と言うのは角度の取り合いなので、その角度を認識して、この二人が練習していったとするならば、もっともっと高いレベルに行くと思います。この後の前田 vs 志田戦の様な、凄く多面的な試合になる可能性のある二人ですから、それぞれ大阪道場、東京道場の中で練習して学んだ事が付いてきましたから、勇気ある、見栄えある引き分けだったと思います。立派でした。

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