第6試合 ミドル級 5分2ラウンド

中村勇太
(和術慧舟會福岡支部)

福田力
(KILLER BEE)
1R 0:57、KO/スタンドのパンチ
■中村勇太(80.5kg) セコンド:西良典
■福田力(81.7kg) セコンド:菊地昭
レフェリー:梅木良則

中村選手は序盤もう少し、福田選手に対して圧力をかけられるかなというイメージもありました。KILLER BEEの選手を見ていると普段からきつい物を求められ、練習の場にプレッシャーが十分蔓延していて、そこに素晴らしさを見出し、それこそが鍛える場なんだという良い体育会系の重さという物が凄く感じられ、福田選手はそのイメージのままの闘いをしてくれたという形でした。ややもすると今の総合格闘技は、勝つ手順みたいな物を駆使して、力を技術で返して闘うという美学の部分があります。ただ力を技術で返していくというのは、本当に手を抜いて気楽にやっているわけではなく無駄な力が入っていないという事で、精神的には物凄くプレッシャーがかかって闘っているのですが、そこが見取れてない方もいらっしゃいますし、自分の型に入らないと全く力が出せないという選手も多くなってしまいます。そういう意味では福田選手の様な、思い切り真正面から、やりたい事だけして大暴れするという、デビュー当初の近藤選手の様な、俺様のやり方でしかやらん(笑)という様な、その位の強引さが見て取れて凄く面白く見られました。逆に中村選手が試合を経験して、組み立てて行こうとするというのは、相手のあることなので、組み立てというのはあくまで予想と、希望です。実際の場になったとき、自分でリングを感じる、闘いの場を感じて、縦横無尽に変化していく事が課題の様な気がしました。

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