第4試合 パンクラスアテナ -54kg契約戦 3分5ラウンド

WINDY智美
(パンクラスism)

SAYAKA
(ガールファイトAACC)
1R 2:14、レフェリーストップ/右ハイキック
■WINDY智美(53.9kg) セコンド:北岡悟
■SAYAKA(53.7kg) セコンド:阿部裕幸、藤井恵
レフェリー:梅木良則

今回はパウンドが許されたアテナの初試合でした。そういうルールの中で膝の怪我から復帰して、これで総合4連勝となりました。比較的大きな怪我だったと聞いていますが、それをきちんと治し、しっかりとして出て来られるというのは、元々生まれ持ったセンスと、競技者として目標がぴったり定まっているからこそで、それだけの事に耐えて行えるんだと思います。練習量もきちんとしながら、良くがんばっているなと思います。対するSAYAKA選手は大変テクニシャンであるというイメージのある選手です。派手さはありませんが、凄くしつこく粘り強い技の展開をしてくる選手と聞いていましたが、正にその様な展開になっていました。ですから序盤1分位までのSAYAKA選手は大変上手くWINDY選手の牽制する打撃に合わせて距離を取り、強めに踏み込み組んで行く、そういう意味でも思い切りの良い試合の展開を仕掛けて行きましたし、初めのファーストカードを取ったのはSAYAKA選手でした。コーナー際ではありましたが、きちんと組んでテイクダウンを取りに行こう、色んな技を仕掛けようというところでの幅広い展開を目指して、良い位置で組みにかかりました。ですが、それをWINDY選手は上手くしのぎました。やはりismで男性選手と一生懸命練習をしているという程ですから、そこのところが功を奏して来たと思います。そして、この試合を制したのは、WINDY選手の強打です。

ウォームアップの時少し見ていたのですが、全て全力で蹴りに行っていました。常に全力で、強打を連続出来、凄く回転が速いです。そしてバランス良くそれが出ていたのが勝負の分かれ目だったと思います。ローをパンチを強く打ち、2分に入る位に、どんどん強打していきました。普通SAYAKA選手の様なテクニシャンに、開始早々にスッと入られてしまったら、若干打撃が弱まるものです。それを更に強く蹴りに行きました。ここがWINDY選手の真骨頂でした。常に強く、あれだけ回転良く繰り出されてしまうと、SAYAKA選手としてもそうそう思い切り良くは入れなくなりました。そして丁度その二人を結ぶラインがWINDY選手のパンチの距離に成って来た時に細かい強いパンチが当たりだしました。直接試合が終った技はハイキックでしたが、直前の細かいパンチの連打でSAYAKA選手の顔が曇ったので、多分パンチが目の付近に入り、見え難くなったのではという部分があったと思います。それを見逃さず最後得意のハイキックで試合を決めました。女性の試合で、目尻を深く切り少し流血しましたが、何はともあれ、WINDY選手の強打、これにつきます。強打は技術力の問題では無く、組んで来られるという恐怖を払拭する位強く打ちましたが、それが勝因の一つだと思います。SAYAKA選手はその強打に対して屈せず、どんどん入ろうとしていました。その姿勢も強でした。男性の試合に劣らぬ程の凄い精神的な試合を見せてもらい面白かったです。

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