: | tourarchive | : | 2006 |
大阪の大会で浪花選手の試合は、楽しみにしています。というのは、風貌もありますが、彼は何かを賭けて試合をしています。もちろん皆自分の為に試合をしていますが、決して浮ついたものではなく、特に浪花選手というのは、自分の大切なものの為に一生懸命試合をしている、そんな気がしてならない選手で、何か楽しみです。不器用そうな闘い方をしていますが、何試合か見ている中で、確実に上手くなっています。それに因り、体の線等のフィジカルな部分もかなり変わり、息の上がり方も違って来ています。そういう意味で、日常の練習で嘘をついていないというのが分かるだけに、何となく楽しみな選手です。 それに対し、コブラ会の三原選手は、凄く上手い選手だなという印象で、特に下から、巻き込んで体勢を入れ替えて来る技術は得意なのではと思います。手足のバランスの良い使い方、そして体はごつくありませんが、深層筋の強さが見て取れて、バランスの良い印象があります。 1ラウンドはお互い様子を見る、その中で、三原選手は自分のペースにどんどん引き込み、自分のポジショニングを作って行く技術は高く評価出来ます。そして1ラウンドは三原選手、2ラウンド目は、徐々に打撃でダメージを与えて行き、浪花選手が、三原選手を翻弄して行き、半ばからは三原選手もダメージが大きくなり寝技に引き込むという様な展開で、そのダメージをごまかし気味に下に誘い込もうとするのが見受けられた分だけ、印象として浪花選手のラウンドでした。 明らかにダメージを与えた、明らかに自分の形になっているという事では動かしますが、私は、ちょっとやそっとのポジショニングでは点数を動かしません。1ラウンド目の三原選手、2ラウンド目の浪花選手、それぞれ1ポイントづつ出していますが、惜しい事に、最後まで決定的な形に成らなかったところが、ドローになったのだと思います。唯一、20-19で浪花選手に付いた判定がありましたが、多分これは1ラウンドには惜しいけれども、三原選手の決定的ものはなかったというのと、2ラウンドは浪花選手の打撃に因り、三原選手が顔面をカットされ流血し、そこで多少動きが落ちた事、そして引き込みに行き、ダメージをごまかしたところが見て取れて、ポイントに出たのではと思います。必死さの伝わって来る、面白い試合でした。 >>> N E X T |