楽じゃないですね。面白いっていうのはあったけど…。難しいですね。互いに行けよっていうのはわかっているんですけど、それを行って今までパンクラスの歴史を作ってきたのが先輩方だと思っているので。試合中に二人顔が浮かんで。練習してて「こうしないとダメだ」ってずっと言ってくれた北岡(悟)選手と鈴木(みのる)さんだったら行っているな、どうするかっていうのがパッと頭に浮かんで。花井選手が足出してきたときに鈴木さんだったらどうするか、っていうのは頭に浮かびましたね。
互いにウルトラマン同士で。体の前で手を交差させるスペシウム光線の構えで。僕は体の前で構えてて、花井選手は手を後ろに組んでスペシウムを溜めていたという状態で。行けなかったんですよ。駆け引きって隠しているからそれを探り合うんですよ。表に出されると答えとしては一つしかなくなるんですよね。その時に何かわからないから探りに行くのであって、何かあるとわかっているのに行かないんですよ。不思議なもので…っていうのは感じましたね。花井選手は仕掛けてきましたけど、僕にはアレしかないので。
プロアマキャッチっていうのに出たんですけど、興行の中でやるのとは違いますね。確実に経験値は上がりましたよ。次に試合には影響はあると思いますよ。ただ、これが最後の試合ではないし、次が最後の試合でもない。いつか終わるかもしれないっていうのはありますけど、これが最後の試合ではない。
次に他団体に出るんですけど、これで去年の7月に怪我から復帰してきて1年で9試合。キャッチも入れてね。やってみたら幸せですよね。自分の時間はないし、常に殴られてどこか痛いし、頭も揺れているし。使えない後輩もいるし…川村っていうんですけれど(笑)。常に矢面に立たされるわけです。そういうところに生きてきたら止められないです。超止められない。俺の人生。充実しているかわからないですけど、埋まっているっていう感じですかね。僕、今月は休みの日より試合の日の方が多いですから。パンクラスの選手として丸一日休みの日って一日しかもらえなかったですから。週休二日制、ゴールデンウィーク、夏休み、春休み、年末年始している中で、こんな生き方で25歳駆け抜けるのもカッコいいじゃないですか。僕は自分の生き方好きですね。ismは自分好きばっかりですね。ismの自分好きが3人出ているなぁ。
僕はネガティブなんで。佐藤光留って書いてネガティブって読むくらい。「どうせ俺なんか」っていつも思ってたくらいで。「どうせ俺なんか」って思って塞ぎ込むくらいだったら、「どうせ俺なんか」で勝負してみるって。きっかけは一昨年の鈴木さんとやってくれてたことですね。アレがきっかけだと思います。
常に格闘家って戦っているんですよ。羽を伸ばそうとしても、いつまで羽伸ばしていいかなって。だったら羽なんて伸ばす時間はなくてもいいんですよ。羽なんてなくてもいい。その分、自分の足で走っていきますから。
■ 佐藤光留選手database