第5試合 第2代ヘビー級王者決定トーナメントBブロック 準決勝 5分2ラウンド
アルボーシャス・タイガー
(ラトビア士道館)
vs 三浦康彰×
(禅道会広島支部)
1R 1:35、TKO(レフェリーストップ)/スタンドのパンチによる
■ アルボーシャス・タイガー(96.3kg)
■ 三浦康彰(96.8kg)
レフェリー:岡本浩稔

タイガー選手は、毎試合アベレージの高い試合を見せてくれて、らしからぬ試合をしたのは、高橋選手との試合くらいなものです。それ以外は一試合毎に技術力を上げていますから、もし今また高橋選手が試合をしたら、違う闘い方になるのではという位、一戦毎に高まっていますし、技術力等の闘う為のインテリジェンス見たいなものは十分引き上がっていると思います。

それに対する三浦選手は、先のリザーバー戦から勝ち上がって来たわけですが、この若い選手がどんな試合をするのかという、注目は三浦選手に集まった様な気がします。若さというのは凄く良いことですが、これが無謀になるのか、思い切りが良くなるのか、これは違う視点です。
三浦選手は仕掛けるとはいえ、タイガー選手位になると、自分から仕掛けていくというのは、相当に難しい事です。タイガー選手は圧力もあり、経験値のある選手で、中々懐まで入らせない試合が多く、下がり際、入り際に良いものを放ち、それから動きを止めてしまう試合が殆どなので、三浦選手が果して自分から行けるのかと思いきや、それが行きました。流れとしてはタイガー選手が押し込み、三浦選手はフットワークで下がり、下がり、という形で両者見合いますが、自分から手を出したのは三浦選手でした。それは遠間で、タイガー選手としては見切り、半歩踏み込みショートレンジでアッパー等をちょっと見せたり、ショートストレートを打ってみたりとかいうところで間合いを上手く計算して行き、後は良い打撃で真ん中をバツーンと一発入れたとこらからは、もう一気呵成でした。

三浦選手は思い切り良く行き、素晴らしかったです。この経験を活かして、今度は自分がそれを出来る様な、自分の武器、距離感をしっかり見せながら、上手くコントロール出来たら、面白い選手になるのではないかなと思います。
やはりタイガー選手はさすがだなと思うのは、勝ちたい気持ちが強いと、バツーンと良いものが当たると、慌てて打ちに行く選手が多い中、追撃をしには行きますが、距離を間違わず、足のリズムが合えば追撃しますが、無理はしません。無理をして、苦し紛れの一発を貰うのは嫌だというのもあると思いますし、自分の射程距離を熟知していて、その範囲内でしか闘いません。
もの凄く安定感のある王道の試合でした。

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