第4試合 ウェルター級戦 5分3ラウンド
ランキング4位
×大石幸史
(パンクラスism)
vs カーロス・コンディット
(ファイターズ・イン・トレーニング)
3R 1:01、TKO(ドクターストップ)/口唇の負傷
■ 大石幸史(74.6kg) セコンド:北岡悟
■ カーロス・コンディット(74.9kg) セコンド:
レフェリー:岡本浩稔

大石選手はマウスピースをしていましたが、口の中をザックリと切ってしまい、ドクターストップになった形ですが、やはりここ数試合、どうしても顔面を打たれてしまい、血の出ない試合はありません。その様なリスクの多い試合は何かという事を追わないといけないのかなとは思います。ですが2ラウンド中盤くらいまでは若干リスクの少ない闘い方に終始しようとしていたところと、自分を変えようとして、新しい形に切り替えようとしているなというのは見とれました。
ですが、コンディト選手のコンディションが良すぎました。足腰も凄く強く、増して出力も強いです。大石選手は両ラウンドを通じてグラウンドでコントロールをし、積極性で優っていましたが、ガードか何かをしている間に、コンディット選手は長い手足を使い、ガードの状態から、下から大石選手の顔面を取りに行く細かいパンチを当てて行く所等は、手足の長さを生かした攻撃となりました。逆に大石選手は、上を取ったものの、肘を取り、コンディット選手をコントロールしようとするのですが、肘を固定して、何か仕掛けようとするところに、コンディット選手のパンチが飛んで来てしまうので、中々余裕のある攻撃が出来ませんでした。そこが2ラウンド後半、コンディット選手が試合の流れを自分の方に引き込んだ一つの分かれ目だったと思います。

大石選手として序盤テイクダウンを取り、そこから矢継ぎ早に攻めたかったと思いますが、それを許さない、堅守に、コンディット選手の今回の強さがあった様な気がします。3ラウンド、大石選手の足が止まりつつあり、そうなるとタックルは浅く、組みも弱くなり、その中で細かいパンチを顔面に受けながら、大石選手の動きが更に止まっていったのだと思います。
スタンディングでの打撃で、第一接点で、お互いの拳が一番衝突する、介入する距離感、ここのところでの攻防と、組み合った所での、手足の長さに因る、組み技の距離感の差、そいうものが一つ一つ小さくコンディット選手に味方をし、それが結果ドクターストップへと繋がった様な気がします。大石選手は後半疲れ、ダメージも溜まり、相手の正面から入ろうとし、膝蹴り等も受け、それが結局、口をザックリと切る一つの要因となりました。ですから大石選手としては、以前の自分から積極的に組んで行き、上半身をコントロールし、倒して上を取り、攻める自分のべースを大切にして、そのついでに2〜3発打って置く、もしくは自分が上手く自分の上半身を取りたいから、その繋ぎとしてパンチを打って行くという所に彼の良さがあったと思います。まず、スタンドレスリングで、相手のどの辺に立てば安全で、力を及ぼし易いのかという所を練り直してもらうと、意識が変わってきているだけに、具体的な形を変えるだけで、かなり大石選手らしさが出てくると思うのでそこに期待したいです。コンディット選手は、これで難敵大石を破り、ワンランク自分のイメージを上げたので、また大物食いをしたいな、というところだと思うので、この勢いを期待したいです。

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