第5試合 ミドル級戦 5分2ラウンド
ランキング10位
渋谷修身
(パンクラスism)

キム・スン・ヒー
(ネオファイト)
1R 0分31秒、レフェリーストップ/パンチ(グラウンド)
■渋谷修身(81.2kg)
■キム・スン・ヒー(78.4kg) セコンド:梁正基
レフェリー:梅木良則

キム選手はネオファイト出身でパンクラスデビュー戦です。ネオファイトは渡辺大介選手が重量級のトーナメントで準優勝という、輝かしい成績をおさめてくれましたが、これから韓国のヴァーリトゥードの中では、一角をなして行く所からの選手だったので、どういう闘いをするのかなと、当地でのビデオを見ると激しい打ち合いを得意としていたりするので、強いハートをどうやって見せてくれるのかというところで、1つ楽しみなカードでした。

渋谷選手は、眠れる獅子が目を覚ましつつあるという雰囲気になって来ました。大変闘志溢れる、そんな姿が見えて、ここのところたいへん渋谷選手は好感が持てます。試合前に彼が広戸道場に治療に来て、私は留守でしたが、帰り際に、私がサプリメントのメーカーに作ってもらっているオリジナルの非売品ビタミン剤があるのですが、仲の良い人や、頑張ってもらいたい選手にたまに飲んでもらったりしたり、私も飲んいでますが、それを勝手に持って行ってしまうぐらいやる気があったようです(笑)。ここ数試合の中で、渋谷選手は彼なりの表現、自己アピールを、純潔パンクラスの選手としては色んな意味で複雑な思いもあるだろうし、自分に課してるものがいよいよリアルな形として身近な部分に出てきてるという、一方的な思惑ではありますが、それを彼本来の姿として表現してくれてる様な気がします。色んな意味で彼はメッセージを送っていると思います。闘う高倉 健の様な、朴訥として言葉は出さないけど、背中で語っている様な気がして、私は今の渋谷選手、良いなぁと思います。「眠れる獅子よ、どうかこのまま目を覚ましてくれ」と、逆に無言のプレッシャーというものに、どうもキム選手の心は開始早々から折れてしまった様な気がします。ローブローもありましたが、私の目から見て、厳しい様ですが、それほどキツイ物ではありませんでした。多分キム選手が、今迄対戦してきた選手の中の水準を、渋谷選手は大きく超えてるのを肌で感じて、尾が股の間に入ってしまったのだと思います。言葉にするとたった31秒ですが、この秒数の中で何回彼が背中を向けたか。何も出来ませんでした。渋谷選手が声を大にして言いたいのは、「NKに俺は出るぞ」という事だと思うし、是非とも出してあげて欲しいです。今の渋谷選手だったら、NKホールで何かやりかねないと思います。選手は生き物、流れている物です。今の渋谷なら任せて良いです!必ずやります。私はそう思いました。尾崎社長に直訴しても良いぐらいです。それぐらいの試合でした。社長に今度顔を合わせたら、渋谷のカードが見たいと言おうと思ってるくらいです。それくらい、今回の渋谷選手には好感を持ちました。

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