第3試合 無差別級戦 5分2ラウンド

佐藤光留
(パンクラスism)

ポアイ菅沼
(TWIST)
2R 5:00、判定/0-3
判定:和田良覚(18-20)岡本浩稔(19-20)大藪吉郁(19-20)
■佐藤光留(86.6kg) セコンド:渡辺大介、川村亮
■ポアイ菅沼(92.3kg) セコンド:花井岳文
レフェリー:松宮智生

ポアイ菅沼選手はハワイの日系二世で、現在日本に在住されているとの事です。インタビューでは終始凄く真面目で、笑顔も多い人柄を感じさせる選手です。無差別級ではあるのですが、重い方の菅沼選手が92.3kgという事で、一見すると線が細い様に思いますが、上背があります。対するismの佐藤選手も知らぬ間に実は86.6kgもあります。試合前にも話をしていたのですが、今年に入って82〜3kgでそこから年間3、4kg増やして来たのですが、試合をしながら、練習しながら体を大きくしていくというのは大変な事です。ましてや今年は頭を怪我もしましたので、そういう中で無差別にこだわって来た一年で、何とか物にしたい試合だったと思います。
試合は菅沼選手が物凄く柔らかい手と股関節の動きの中で、自分の積極的な動きを終始させたというところで凄く見応えがあったと思います。佐藤選手もいつもの様に動きまくって、大変スリリングなゲームを形成してくれました。何回も何回も自分の形で攻めて行って、形が崩れると、後ろを取られて、そこから体を切り返してポジションを変えていきました。スタンドの立合いでも、随分上手くなったと思います。菅沼選手の左右のクロスストレートとか左右のフックに対して、上手くヘッドムーブを利かせて、殴りながら上手くガードしていたという印象が凄く強いです。今迄ならば真ん中で立ち尽くして、頭を抱えながらじっとして、腕を犠牲にして打たせていましたが、上手い選手は打ちながら自分の立ち位置を変えて攻撃してきますから、そういう受け方はあまり関心しません。ですが今回の佐藤選手の場合体を動かし、自分の打撃を打ち合いの中に仕込んでいったというところでは、要所要所で菅沼選手が印象ポイントを取って行くわけですが、内容としては遜色なく、判定で負けてはいますが、十分に佐藤選手の価値みたいなものが伝わってくる感じがしました。見所としては長い手足を駆使して、菅沼選手が自分のポジショニングを凄くきちんと取って行く事と、それから佐藤選手のフットワーク、その辺を映像で見る方は見ていただけると面白いと思います。二人とも大袈裟ではなく、無駄の無い動きの中で素早く対応していたというところで、無差別級としては軽い方の二人だと思いますが、十分に見応えのある無差別級の試合だったと思います。

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