第6試合 ミドル級戦 5分3ラウンド
×渡辺大介
(パンクラスism)
vs ランキング9位
久松勇二
(和術慧舟會TIGER PLACE)
3R 5:00、判定/0-3
判定:廣戸聡一(27-30)和田良覚(28-30)梅木良則(29-30)
■ 渡辺大介(81.3kg) セコンド:伊藤崇文、佐藤光留
■ 久松勇二(81.5kg)
レフェリー:岡本浩稔

久松選手はここの所登り調子で、生みの苦しさが済んだ後にたいへん良い試合をしています。初勝利以前も、良い相手と引き分けていたり、大変安定した試合を見せてくれています。当人はベテランとは言っていますが、新鮮な闘う姿勢とうものを大変感じさせてくれて、本当に好感の持てる良い選手だなと思うし、思わざるをえません。人が多々腐ってしまうパターンの時期があったと思うのですが、そこを乗り越え、派手さもなく不器用なところから、上手くて負けなくなってきました、それはどういう事かと言うと、強いんです!!それをまざまざと見せてくれる結果となりました。
対する渡辺選手は、このままではブルペンエースになってしまいます。技の一つ一つ、特にヘッドスリップからの攻撃、そしてミット打ちでミドルキック等を受けると相当な強さです。試合前に佐藤光留選手と色々話をしていて、その時にも渡辺選手は階級を落としましたが、力も出力も変わらず、凄く良い仕上がりだというのを聞いていました。
3-0の内容は28-30、29-30、そして廣戸27-30で、私にしては珍しく各ラウンド毎のフルマークでポイント取っています。技術力が高いのに、それ位闘う事が出来てなく、何の為の技術だという所で、渡辺選手としては技術云々より、闘いというところに重きを置いてくれたら、骨太の試合が出来たのではと思いました。
久松選手も技術力がありますが、それよりも試合中に技術的な事は考えていないと思うし、とにかく凌いで勝つんだという、その勝つという思いだけを強く打ち出しているのだと思います。こうしたらこうしよう、の様な、ディフェンスをして逃げているだけになっているのが、渡辺選手の敗因です。本来ヘッドスリップや守りのフットワーク等の動きは、自分が打ちに行く為に相手と自分の隙間にどうやって入って行くかを目指すためのもので、それを逃げる為に使い、相手が出たところを打つカウンター狙い、相手ありきの試合ではなく、自分ありきで相手を引き込む試合をしなくてはいけません。それがこの試合の全てです。ブルペンエースにならない様に渡辺選手はがんばらなくてはいけないし、久松選手はとことん勝ちにこだわりながら、これからもとことん粘り強い試合をしてもらいたいです。

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